ケガをした時のような急激な痛みは比較的気付いてあげやすい一方、ついつい見逃しがちなのがうずくように痛い、いわゆる「慢性痛」。寒くなってくると、骨関節炎などによる足の痛みを訴える犬は増えてくる傾向があります。愛犬からの痛みのサインは日々のちょっとした行動に表れます。 人と同様、犬にとってもちょっとした動きのたびに感じる痛みはストレスが大きいもの。早く見つけてあげられるように、愛犬の行動をチェックしてみましょう。
- 散歩に行きたがらない
- 歩くのが遅くなった
- 散歩中に急に立ち止まるようになった
- 階段の段差を嫌がるようになった、ゆっくりになった
- ソファーの昇り降りをしなくなった
- 朝起きた時や立ち上がる時に歩きづらそう
- 元気がなくなった気がする
- 遊びたがらなくなった
- 尻尾が下がっていることが多くなった
- 足をひきずったり、ケンケンしたり、着地しなかったりする
- 寝ている時間が長くなった
- 寝ている時間が短くなった
こういった様子がある時、愛犬は体に痛みを感じているのかもしれません。 足が痛かったり、背中や腰が痛かったりといったように、骨や筋肉、関節、時には神経といった運動器に問題を抱えている可能性があるのです。
怪我をしたの時の痛みと異なり、発見の難しい慢性的な痛み。中でもよくあるのが、関節で軟骨がすり減っていくことで起こる骨関節炎などの整形外科疾患。初期では、動いているうちになんとなく症状が消えてしまうようなこともあり、気を付けて見ていないと見逃してしまいがちなのです。
痛みの兆候をキャッチするポイントは、以前と比較すること。「そういえば、前と比べてなんとなく動きが遅い…」といったように、ちょっとした変化に気づいたときには、早めにかかりつけの動物病院を受診しましょう。
痛いのかな?と思ったら…
愛犬が痛みを感じてそうだな、と思ったら、まずはかかりつけの動物病院へ。上に挙げた痛みを感じているときに見せる行動は、他の病気が原因で起こる可能性もあります。
適切な検査を受け、愛犬が実際に痛みを感じているのか、感じているならその痛みの原因が何なのかを診断してもらい、治療を受けましょう。痛みの原因によっては、今後も痛みと付き合っていかなくてはならないケースもよくあります。痛みをやわらげ、病気を悪化させないような生活習慣や生活環境についてのアドバイスを受けましょう。
一日でも早く、痛みを見つけてあげよう
痛みの原因となっている病気を少しでも早くはっきりさせ、治療を開始することで愛犬の日々の暮らしはより快適なものとなるはずです。 愛犬の痛みに気づいてあげられるのは、日ごろから一緒に過ごしている飼い主さんです。少しでもおかしいかな、と感じたら早めに動物病院を受診しましょう。